

「やぁね~そんな辛気臭い顔しちゃって!ほら笑って笑って!!あたしは美しい笑顔が大好きなんですからね!!」

可愛いものが好きで可愛いお化粧も好きな
男でありながら女の道を選ぶこととなった男性。
アルジャーノンの力を持ち、他人の心を読み取れる上でこの道は茨の道であると本人も知っている。
知っててもなお譲ることはできなかったのだろう。
他人からの目線を気にすることなく
とても明るい調子で話し、ガールズ(?)トークが好き
普段は酒場にて働いており、その賃金で生計を立てている。
過去の自分を思い出せば思い出す程カーテンコールに近づかない近づけないという気持ちで胸が張り裂けそうなぐらい悩んでいる。

「あたしはあたしで生きるのよ!」

【人体実験により天才となるが実験の副作用により死にゆく男の記憶】が毎晩夢に出て、それに悩まされている。
(夜更かしはお肌の天敵なのよ!)
昔、彼には家族がいた。
美しい母親にその血を引いた美しい妹
そして暴力をふるう最低な父親。
母は父の酒を買うために夜の街へ身体を売るなんてよくある話。
それでも母親の愛を待ち続けた幼い兄妹
兄が本当は働いてはいけないけれど働ける年齢になった時、家には美しい妹と最低な父親が二人っきりになる時が多くなった。
最低な父親は美しい妹に手をあげた。
一生忘れられないであろう傷を付けられた美しい妹を見て兄は茫然とした。
「妹は僕が守らなければ」
けれど時すでに遅く、妹は兄を拒否した。
最低な父親と同じ顔をした兄に恐怖を抱いたのだ。
あぁ!なんということだ!!
美しい妹だけが生きがいだった兄は泣いた。
声を上げて泣けば最低な父親が来て兄を殴った。
兄の顔は当然腫れた。最低な父親と同じでそしてこんなにも腫れた醜い顔なんてなくなってしまえばいい!
…ふと、兄が顔を上げればそこは母の部屋。
母は今、夜の街に出ている。
父もまた同じく街に出ている。
おそるおそる。兄は母の部屋の扉を開けた。
鍵なんてとうの昔に父親が壊してしまった。
扉を開けた先には鏡台。
鏡台の上には赤い口紅。
自然と手が延ばされた。
紅に魅了され、おしろいの白に魅了され
彼は美しい母の顔を思い出しながらそれを顔じゅうに塗りたくった。
兄妹がよく逃げ込む台所の片隅
そこで妹は一人びくびくしていた。
誰かがそこに入ってきた。
妹はますます恐怖に身体が震えた。
父だったらどうしよう。
その足音は次第に妹に近づいていた。
すぐ近くで足音はとまり、無理をした上声
でも恐怖に捕まった妹には女性の声に聞こえたのだ。
大好きなあの母の声をしてあの美しい母が自分に向かって笑みを浮かべているではないか。
妹はその胸に飛び込んだ。
泣きじゃくる妹を母となる兄は優しく頭をなで誓った
「私が妹を守らなければ!」
しかしその時間はすぐに終ってしまった…。
「何をしているの?」
母に見つかってしまったのだ。
母の鏡台から母の化粧を使って顔にそれを塗りたくる姿を。
美しい母は最低な父親の飲む酒に毒を入れ殺し、それの罪を兄になすりつけた。
そして美しい母は美しい妹を連れて家を出た。
最低な父親の顔をした兄を二人は見ようともしなかった。
そしてこの頃から彼は奇妙な夢を見るようになり
最初は父親を殺した噂が人々の口から出ていると思ったが違った
彼は人の心が聞こえるようになってしまったのだ
それが始まり

ウィーリー・ベケット
ライチュウ♂
身長:170cm
年齢:ひ・み・つ♡
一人称:あたし♡
二人称:~ちゃん♡
能力:ダニエル・キイス
・アルジャーノンに花束
